◆【第74号】2023.5 ~メンタリング初期段階でよくあるメンターの悩みの対応法

 メンタリングの初期段階で、メンティーがまずメンターに聞きたいこととして、主に仕事上で分からないことや不安、悩みなどを相談することが多いようです。

 

 しかし、メンタリングが雑談や趣味の話に終始していると、

一見、順調そうではあるのですが、メンティーの不安を払しょくできていないかもしれません。

また、 メンターも、メンタリングが有意義になっているか、不安に感じるようです。

 

 以下に、メンタリングの初期段階でよくあるメンター側の不安や悩みとその対応法をご案内します。


【メンタリングの初期段階でよくあるメンター側の主な不安や悩み

 

1.メンティーは、本当にメンタリングを楽しんでいるのだろうか?

2.メンティーは、不安や悩みを打ち明けてくれているのだろうか?

3.メンティーの不安に対する対応はこれでいいのか?


 上記に対して、弊協会としては、以下のように回答しています。

 

◆1.メンティーは、本当にメンタリングを楽しんでいるのだろうか?

 

 メンタリングで一番大切なことは、コミュニケーションを楽しむことです。 

 まずは、メンター自身がメンタリングを楽しむことが大切です。

 そのためには、本当に楽しく感じていることを、心を開いて話すことです。

 

 一番のポイントは、メンティーが楽しめているか、です。

 そのためには、まずは、話しやすい雰囲気をつくることです。

 相手の話に関心を持ち、頷き、合いの手なとで、よく反応することです。

 そして、素直で、シンプルな質問をしていくと、話はさらに盛り上がります。

 

◆2.メンティーは、不安や悩みを打ち明けてくれているのだろうか?

 

 不安や悩みを打ち明けられるということは、

 2人の関係が、何でも話せる関係(=信頼関係)である必要があります。

 まずは、メンター自身がメンティーを信頼していることが大切です。

 それは、メンター自身が素の自分を自己開示できるかということです。

 できたら、メンターの失敗談や悩みを話してあげることがお勧めです。

 メンターが自己開示することで、メンティーも自己開示できるのです。

 

 また、お互いに不安や悩みが話せるような、リラックスした雰囲気が必要です。

 そのベースとして、前項のような、話しやすい雰囲気をつくることです。

 その上で、メンティーの話を共感し、受け入れて聴くことです。

 メンターが、共感・受容的な態度を続けることで、

 時間は少しかかると思いますが、メンティーは、不安や悩みを話すようになります。

 

◆3.メンティーの不安に対する対応はこれでいいのか?

 

 まずは、「不安や悩みの解決する必要はない」という心構えを持つことです。

 そもそも、解決は、最終的には、本人でしかでき得ないですし、

 内容にもよりますが、時間が解決してくれるものです。

 メンタリングでは、その話を、よく聴いてあげることです。

 そのやり方は、前項、前々項に挙げてあることです。

 傾聴することで、かなり、その不安や悩みは低減するものです。

 

 次に、メンティーの話に対して、何か感じたこと、思ったことを

 素直に話してあげれば、それで充分です。

 いいことを言おう、アドバイスしようとか考える必要はありません。

 もし、メンター自身が、以前に、メンティーと同じような不安や悩みがあれば、

 あくまでも、参考として話してあげるといいでしょう。

 また、相手の様子をよく見てください。

 相手の表情・態度に合わせた話し方・態度を取ることは大切なことです。

 

 

 新入社員の不安や悩みは、当初、社会人としての生活リズム、初歩的な仕事など、

 目の前のことが多いです。慣れていけば、徐々に低減・解消されることが多いです。

 メンティーにとっての本当の不安や悩みは、2年目~3年目に生じてきます。

 その時に、頼りになるのが、信頼できるメンターの存在です。

 メンタリング1年目は、メンタリングを楽しめることができれば大丈夫です。  

  

 メンタリング・フォロー研修などで、上記を伝えることもメンターの不安解消になります。

 是非、ご活用ください。

 

また、1on1制度においても、上司側にメンター同様の不安を抱くこともあるかと思います。

そんな折には、上記を参考にしてみてください。

  

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