メンター(Mentor) とは

 

人間的に信頼・尊敬でき、公私ともに安心して相談できる人

  

【メンターのイメージ】

 

 ①  仕事の面でも、プライベートの面でも安心して相談できる人。

 ②  どのような相談でも、共に悩み、考え、支え、称えてくれる人。

 ③  できる範囲で、有形無形問わず、力になってくれる人。

 ④  特別に振る舞うことはせず、ありのままの態度で接してくれる人。

 ⑤  同じ目線で、フラット(対等)な立場で対話してくれる人。

 ⑥  メンティーと共に、成長する人

 

※ メンターに支援してもらう立場の人を、メンティー(プロテジェ)と呼びます。

 

 

メンターは自分を成長させるいい機会

 

 本来は、メンターが自認・自称するものではなく、メンティーがその人に対し思うものです。メンティーの成長を促進するだけではなく、メンティーと共に、自らも成長する関係と言えます。メンティーとの対話(メンタリング)などを通して、自らを省みたり、メンティーの意見に触れたりして、得るものはとても大きいものです。メンターになるということは、自分の成長にも寄与することになるのです。

メンタリングの詳しい説明はこちら→

 

メンターは普通の人でよい

 

組織におけるメンター制度では、往々にして、メンターというと、指導者・支援者と捉え、教えたり、リードしたりしなければならないと思われがちです。しかし、求められているものは、その人のありのままの経験や知識・スキルです。また、メンティーの話しに対する素直な気持ちや思い・考えなどです。ですから、支援者・指導者というよりは、“今の自分”でいいですし、特別な人ではなく、“普通の人”でいいのです。

 

※メンター制度の詳しい説明はこちら→

 


【メンター2つの類型】

  

メンター制度で、メンターを選定する場合は、「社員定着促進」「女性活躍推進」「マネージャーの育成」など、制度の目的を適うよう、選定することが前提になります。以下のようにメンターを2つの類型に分けて考えるとよいでしょう。

 

1. “話しやすい”メンター

同年代、学歴・職歴の共通性、同性など、比較的価値観が似ていると思われるメンターです。比較的、コミュニケーションが取りやすく、メンタリングを通じて、職場や仕事への適応を目的とする場合は、相応しいと考えられます。


2. “学びのある”メンター

世代が離れている、学歴・職歴が違う、異性など、比較的価値観が異なると思われるメンターです。異なる考え方・見方を互いに学び合えるメンタリングにつながります。また、メンティーにない見識・知識・技術などを持ち合わせている場合も、こちらの類型に入るでしょう。


 

いずれにしてもメンタリングの良し悪しは、メンターのコミュニケーションの取り方の上手さに左右されます。メンター制度を導入する場合は、コミュニケーションスキルの基準で、メンターを選定するべきでしょう。ただ、どうしても、コミュニケーションの取り方が個性的すぎたり、思い違いしているケースも見受けられます。メンターに対する教育を施すことは、必要不可欠と考えた方がよいでしょう。

 


【他のスキルや考え方との違い】

 「他のスキルとメンターとの違いは?」とよく質問を受けます。よく引き合いに出されるのは、コーチングやエルダー、OJTなどです。また、「上司ではダメなのか?」「違う部署のメンターがよいのか?」なども話に出ます。

 日本メンター協会としては、「あまりこだわる必要はありません。」と答えます。

以下のことを理解していただければよいと思います。

 

 

 


1.メンターは、立場や環境は関係ない

 

 「メンターは、上司ではダメ。」という話をよく聴きますが、それは正確とは言えません。部下上司の関係では、職務指示や業績考課などの場で、一方的な伝達が主であったりします。そのように自由に会話ができなかったりする状況では、メンターとメンティーの関係になりにくいということなのです。ですから、そのような状況以外の場では、メンターとメンティーの関係がつくれるかもしれませんし、お互いに強い信頼関係があれば、どのような場面でもメンターであり得るのです。

 

 また、メンター制度のコンサルティングにおいては、制度の目的に応じて、独自の「メンターの定義」をしても一向に構わないと指導しています。場合によっては、呼名もメンター以外に変えることさえあります。

 

 

 

2.メンターというものに、特別なスキルがあるわけではない

 

 「メンターのスキルを教えてください。」という研修依頼をよく受けます。日本メンター協会でも、年間、相当数の研修を実施いたしますが、一般にイメージしているスキルというよりは、姿勢・態度・心構えといった“スタンス”と呼んだ方が近いかも知れません。そのためには、2人で「何でも話し合える」ような、普通で自然なコミュニケーションができるような研修をします。 

  研修では、傾聴的な項目を取り入れることは多いです。コーチングスキルやOJTスキルなども、その組織でのメンター制度の目的に沿うようであれば取り入れますし、メンタリングのスタンスと違う部分が必要であれば、メンタリングの考え方と区分けして指導するようにしています。

※メンタリング関連研修の紹介はこちら→

 

 

 

 


3.メンターに大切なのは、メンティーとの信頼関係である

  

 コーチングにしても、マネジメントにしても、それを効果的にするポイントとしては、相手との「信頼関係が大切」と、よく言われます。メンターにおいても、メンティーとの信頼関係が一番重要です。日本メンター協会では、その信頼関係を「何でも話せる関係」と定義しています。メンターに気を使って話す内容を決めてしまっていては、それは、メンタリングとは言えません。  

※メンタリングスキルについての詳細こちら→

 

 また、メンタリングスキルを「信頼関係をつくるコミュニケーションスキル」としています。日本メンター協会は、そのような信頼関係をつくることを目的とした教材を監修しました。スキルを身に付けるというよりは、メンターとメンティーとの「コミュニケーションワーク」、「自由な話し合い」、「感謝の言葉の交換」を通して「何でも話し合える関係」に導くような構成になっています。

※日本メンター協会が監修した教材の案内はこちら→

 


【メンター経験で得られるマネジメントスキル】

 

 メンター制度の目的の一つとして、メンターの成長、具体的には、「組織のリーダーとして育成したい」、「マネジメントスキルを高めてもらいたい」等の声をよく聞きます。

日本メンター協会では、「“メンターシップ”を身に付ける、高めること」が、マネジメントスキルを高めることにつながると考えています。

ここでは、その“メンターシップ”と、それがどのようなマネジメントに生きるのかを解説していきます。

 

 

1.メンターシップとは

 

  メンターシップとは、メンタリングの場で大切な態度のことです。日本メンター協会では、以下に記載した2つの態度をメンターシップとして説明しています。相手を「包容する態度」のことです。

 メンターシップをマネジメントの場に置き換えると、メンターの相手方は、メンティーであるのに対して、マネージャー・リーダーにとってはの相手方は、各チームメンバーということになります。チームリーダーとして、チームメンバーに対し、様々な場面で上記のメンターシップを持って接することで、チームメンバーのチームワークへのモチベーションの向上や、社会人、組織人としての成長を促します。

 

 

1.相手が話しやすい雰囲気をつくる態度

 

2.相手の人生・生活を親身に考えてあげる態度

  

 

1.  相手が話しやすい雰囲気をつくる態度

メンタリングは、どのようなテーマでも、お互いに自由に話し合うことです。その雰囲気づくりに大切な態度は、以下の5点です。

  • 「毎日の明るいあいさつ・笑顔」
  • 「相手の話しやすい聴き方」
  • 「自分自身の気持ちや意見を素直に伝えること」
  • 「共感する態度」
  • 「いろいろな意見を前向きに受け止めること」

メンター研修や、メンタリング研修では、必ず取り上げられるものです。

 

  

2.  相手の人生・生活を親身に考えてあげる態度

これまでのマネージャーには、公式的には求められなかったものです。現在の組織でも、チームの構成員として、職務のある部分を担うメンバーとして、マネジメントしていくことがマネージャーの主目的です。しかし、これからは、メンバーの中には、一組織だけでキャリアを全うする者の方が少ないかも知れませんし、職場以外の家庭や地域などでの活動の場との両立が、多く必要とされる者もいることでしょう。それらのメンバーと職場以外のことも親身になって考えてあげなければ、チームワークは効果的に運営できません。

 

 

  

2.メンターシップマネジメントの関係

 

2つのマネジメントの側面 

 

 マネジメントには、大きく2つの側面があります。それは、仕事の側面メンバーの側面です。狭義のマネジメントの定義は、シンプルに言えば、「メンバーに仕事をやってもらうこと」です。仕事面で言えば、メンバー一人ひとりに、仕事を効率的に分担し、目的にかなうよう、時間面、コスト面などの尺度から、効果的に管理しなければなりません。できれば、各メンバーの仕事を明確に与えることがある意味での理想形になります。

 しかし、いくら、効率的に仕事を分担したとしても、メンバーのモチベーションが低ければ、その仕事に意欲的に取り組んでくれないでしょうし、極端に言えば、やったふりしているだけということにもなりかねません。マネジメントには、メンバーのモチベーションにも気を配らなければならないということになります。

 

 

これからのマネジメント

 

 メンターシップは、各メンバーの思いや考えを、チームに出しやすい雰囲気をつくります。メンバーが、リーダー・マネージャーに対して、日頃のやりにくさや悩みなどを相談してくれる場(メンタリング)を持ちかけてくれる雰囲気もつくります。そうしてくれると、マネジメントはとてもやりやすくなります。

 以上のようなチーム作りは、これまでも必要なものであったはずです。しかし、これからは、一人ひとりの“キャリア”の歩み方が多様になってきています。悩みも、職場内だけのことで収まらないものも沢山あると思います。一組織内だけの“キャリア”を考えるだけでは、全メンバーのモチベーションは保てなくなるかもしれません。各メンバーの人生や生活の情報も共有することも必要になってきています。


【メンター(Mentor)の語源】

 

ホメロスの叙事詩『オデッセイア』に登場する賢人“メントルが語源です。オデュッセイア王の息子テレマコスの教育を託され、立派な人物に育てたとされています。



 

【日本メンター協会】

            

Tel 03-3409-1033            

Mailm-jimukyoku@mentor-kyoukai.jp

 

 

 



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