【メンター制度 取組事例-1 女性活躍推進編】

<東京都台東区 大手精密部品メーカー O社>

 

O社では、女性社員の管理職へ、さらに後押しすることが組織の課題の1つだったようです。そのためには、女性社員に管理職としての仕事やあり方をイメージし、より身近に感じてもらう必要から、当該者にメンターとなってもらうことで、管理職の疑似体験ができるメンター制度を活用するにいたったそうです。

 

また、違う部署の社員同士でメンタリングをしてもらい、部署を越えたコミュニケーションを活性化する狙いもあったようです。メンティーにとっても、違う部署とのメンタリングは、同じ部署の社員よりは相談しやすいし、同時に視野も広がるとも考えられたようです。

 


[概 要]

1.ねらい

女性社員活躍推進

職場のコミュニケーションの活性化

 

2.対 象

  ・メンティー 女性社員から希望者を募る。

・メンター  メンティーと違う部署の先輩を原則とする。
       メンティーから希望者を聞いて、当該者に依頼する。

 

3.期 間

  1年間。
  ランチ・セッション(後述)などをきっかけとして開始する。

 

4.特 徴

上野オフィスに所属する女性社員全員を対象として、数回にわたり、1回に10人程度集まり、ランチ・セッションを実施しました。実施内容は、昼食をはさんで、公私問わずいろいろなことをおしゃべりするといったシンプルな内容です。

その中で、悩みがありそうな人、キャリについて次の一歩が出せない人などをピックアップしておき、後日、個別ヒアリングでメンター制度へ誘います。

その際に、ランチ・セッションで出会った人や日頃の職場等で、話を聴いてみたい人、何か教えてもらいたい人など挙げてもらい、その社員にメンターをお願いするといった具合で、メンティー・メンターになっていただきました。

 

5.活 動

・月1回程度のメンタリング(1回、1時間程度、任意の増減は可能。)
・モニタリング(ペアへのヒアリング・隔月)
・キックオフ・セレモニー(制度開始時、メンターとメンティーの顔合わせ) 
・グループ・メンタリング
(2回、メンタリングの状況報告会)
・オープンエンド・セレモニー(制度終了時、当該者の上長にメンタリング活動の発表)

 

6.経 過

 当制度は、2012年から始めていますが、当初も現在もメンタリングの素晴らしさを伝えることが大切で、様々な機会で伝えるようにしています。
ランチ・セッションから始めた草の根的なメンタリングの取組みを経て、徐々にダイバーシティー推進への認知が広がり、2014年からは、管理職や女性社員に対してのダイバーシティー研究会(研修)の開催につながっていきました。
メンター制度を全国に展開していくことが今後の課題です。具体的には、全国の社員が参加するダイバーシティー研究会を活用してメンター候補の育成を考えています。また、ダイバーシティーの取組に男性社員を巻き込んでいくことにも取り組んでいきたいです。


[メンター・メンティーの感想]

参加ペア1

  <メンティー>

メンタリングで親身になって聴いてもらえている感じがしてとてもうれしかったです。
職場での私の課題は、思ったことや感じたことを、打合せなどの場で、言葉にして伝えるということでした。それについて、メンターの経験談などに基づくアドバイスを受け、そのような場でも発言できるようになってきました。メンタリングのお蔭で、自分自身ステップアップしている実感が持ててうれしかったです。

 

<メンター>

メンタリングでは、メンティーが自分の思っていることを素直に一生懸命話してくれるので、その姿勢に応えていきたいと感じました。
メンタリングを通じて私も成長したと思います。相手が何を思い、伝えようとしているのかを考えながら聴けるようになり、またどう支援したら良いかを考えられるようになってきました。

 

参加ペア2

<メンティー>

後輩や年下との接し方に自信がなかったので、メンターに相談できるのはとても心強かったです。これまでは、雑談的なおしゃべりをすることはあっても、自分が今どう感じているのか?どんなふうに考えているのか?など、深い部分の話しをすることがなかったので、とても新鮮であり良い機会でした。

メンタリングでは、特にこれといった悩みがなくても、自然に思っていることを話すだけで、気づくことが出てきて、いい時間を過ごせたと感じています。

 

<メンター>

メンタリングでは、常に自然体で、特別に意識せず、メンティーに話したいことを話してもらえるようにしています。メンターとしても、自分の素の体験などを伝えたことが良かったのではと感じています。

これまでは、メンティーとは立ち話的な雑談はしていても、感情の部分などを面と向かって話す機会があまりなかったので、メンタリングは貴重な時間であったと思っています。

 


ここでの事例の詳細は、日本メンター協会でお伝えすることができます。

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