【平井建設様 メンター制度導入事例 新入社員職場定着および社内コミュニケーション風土構築目的】

業容拡大する中、建設業界特有の新入社員の定着が経営課題として看過できない状況と判断し、社内のコミュニケーション風土の改善改革を目途としてメンター制度を導入しました。
経営層、管理職層向けのメンター制度説明会を開催し、メンターメンティー合同向けと一般社員向けに、それぞれスタート研修、フォロー研修、ステージアップ研修を実施しました。

社名
平井建設株式会社
事業内容
総合建設業
所在地
島根県安来市
創業時期
1966年
従業員数
連結従業員数 72 名(2022年3月)
URL
https://www.hiraikensetsu.jp/
ご担当者ご所属氏名
管理部 紅花博志様
導入制度名
メンター制度
対象者
メンティー:入社2~3年社員
メンター:入社6年前後の社員
その他一般社員
メンタリング期間
2年間

Q1.導入前の問題点など

これまで、建設土木関連の技術教育や社内業務の教育の他、次世代育成支援(次代の社会を担う子どもが健やかに生まれ、かつ、育成される環境の整備を図る)のための対策や女性活躍推進のための対策は講じてきました。
また、働きやすい組織づくりを目指して社内整備にも取り組み、平成30年には、健康経営優良法人(中小規模法人部門)認定も受けることが出来ました。
しかし、コミュニケーションやチームビルディングに関する教育研修は、実施してきませんでした。
そんな背景もあり、職場内のコミュニケーションは活発な方とは言えませんでした
上記のような取り組み制度だけでは、社内のコミュニケーションを活性化することは難しいと感じていましたが、結果的に、ここ数年前から新入社員の定着率が芳しくなくなってきました

会社としては、上記の対策に加え、「和をもつ(企業理念)」企業として社内の「和」を構築すべく今後一層組織の一体感を醸成するためにメンター制度の導入を決めました。

Q2.なぜ、日本メンター協会のメンター制度を導入したのか

メンタリング教材を監修している日本メンター協会のメンター制度で制度の運用を図りたいとの思いで、導入を決めました。

当時、Q1で述べたように、新入社員の定着率が悪化してきた折に、メンター制度の導入を計画しました。ただ、その導入の仕組みは、日本メンター協会監修のメンタリングノート(販売元:プレスタイム)を採用し、教育研修は実施しない形でのメンター制度の導入でした。

結果としては、若手社員の離職を止めることはできませんでした。
2年目は、日本メンター協会ではない研修会社に研修を依頼しました。年間3回の研修を実施しました。
しかし、思ったほどの成果効果は上がりませんでした。

そんな中、日本メンター協会からご提案もあり、教材を監修している日本メンター協会に研修を依頼してみようと考えました。日本メンター協会での企画提案は、メンター制度の対象者であるメンターとメンティーに対する教育研修だけではなく、メンターメンティーを取り巻く一般社員に対するメンタリングの教育研修も大変重要だとのことでした。
経営層も社内のコミュニケーション風土に問題意識を持っていましたので、正に、渡りに船の企画提案でした。

Q3.若手相談員制度(メンター制度)トライアル導入におけるねらいや目的

ねらい

新入社員だけではなく、3年目までの若手社員を対象に、若手社員を取り巻く中堅社員達とが、気軽に声を掛け合い、職場で自然にコミュニケーションが発生する職場づくりを図りつつ、会社全体のコミュニケーション風土の改善をねらいとしてメンター制度の導入を図りました。

目的

上記のねらいを推進しつつ、結果的に会社の一体感をさらに醸成しながら、社員個々人が会社を舞台に主体的に取り組み、結果として個々人が成長し、会社全体としても社会から求められる存在価値を高めることを目的としました。

Q4.御社が目指している職場風土や文化などについて

「責任をもつ、技術を高める、和をもつ」の経営理念のもと、個々人が当事者意識を持ち、主体性をもって自己研鑽を図るとともに、社員同士が互いに向き合い、協調、協力しながら相互支援意識のある組織づくりを目指しています。

Q5.現時点での制度運用上での成果や効果などについて

制度担当者としての声

しっかりと制度運用を進めて、社内に変化が出てきていると感じています。
若手社員の離職は、無くなりました。
社内のコミュニケーションも、ちょっとした雑談する機会や部署を超えた社員同士の会話も増えたように感じます。
社内の雰囲気も、以前よりずいぶん柔らかさが増したと感じています。
管理職層からは、部下からの相談事も以前よりも受けるようになったと報告を受けています。
まだまだ、これからだと考えておりますが、今後、人間関係がよりスムーズになることで、業務効率アップと業績向上につながればと期待しています。

研修受講者の声

一般社員向け メンタリング・スタート研修   (プレスタイム社提供) 3ヶ月後

・研修内で普段話さないことを話すことで相手のことを深く知りました。そのおかげで、研修後は1枚フィルターが剥がれた感じで相手と接することができた

・後輩と積極的に会話をするように意識するようになり、実際、後輩との会話が増えた

・自分の物事に対する先入観の幅が狭いことを知り、自分一人で考えるのではなく、積極的に意見を求めるようになった

・普段、建設現場で他の社員と深く話すことは無かったが、面識のない人とも話すことができ、深く話す機会も増えた

相談や質問ごとがあれば、ためらいなく上司に話すようになった

・上司との会話や話しづらいことなども、相談できるようになった

メンター・メンティー合同フォロー研修   (プレスタイム社提供) 6ヶ月後

・コミュニケーションの大切さが全ての根底にあると思います。組織力はコミュニケーションに支えられていると思っています。

・メンタリングスキルが、メンタリングペアのみならず、会社全体に浸透していけば大変良好な職場環境になると思います。

・自分のお客様に会った時も、挨拶だけでなく、話をするようになった。
続けていく中で、相談されることが増えた気がする。仕事ももらえたのが嬉しかった。

自分の思いをしっかり伝えられる信頼関係ができ、プライベートや働き方について、様々なアドバイスをもらえた。

メンター・メンティー合同ステージアップ研修   (プレスタイム社提供)

・人材無くして会社の発展は無いと思います。
一人でも多くの人材を迎え、持続的に働ける職場のためには、明るく、楽しく、気軽に話し合える環境が一番です。
そのためにも、学んだことをしっかり継続して取り組んでいきたいです。

・研修ワークで、部署間や個人間の考え方や観点の違いを感じました。
その違いを埋めたり歩み寄っていくためには、お互いの意見を素直に聴いて尊重する気持ちが大事だと思った。

・コミュニケーション能力を向上させるには、自分から主体的に話したりコミュニケーションを取っていくことが大切だと思った。

・仕事に対する向き合い方など、長く勤めておられる先輩方は、考え方一つ取りましても色々と思いが深いのだな、と思い至りました

一般社員向け メンタリング・ステージアップ研修    (プレスタイム社提供)

・研修ワークで、コミュニケーションの大切さやグループにおける「話し合いの口火を切る人」や「雰囲気づくり」のできる人が必要だということに気づきました。

・人に指示することの難しさが分かったので、指示を受ける際も「相手が何を伝えたいのか」を考えながら聞くようにしたいと思いました。

・人に何かを伝えるとき、自分がまず理解いていないと、相手に伝えることができないし、不安な気持ちにさせていることが分かりました。
職場でも、相手を不安にさせることの無いように、まず自分が理解することが大事だと思った。

・職場で若手を指導する際、メンバーのモチベーションを維持・向上させる表現を意識していきたいと思いました。

Q6.今後の制度に期待していることなど

組織風土は、当社にとって非常に重要な資源だと考えております。
これは、一日で構築することは出来ないことですが、組織風土の持つ意義は、社内の技術能力以上の価値を生み出す源泉だと考えています。
求心力ある組織風土を核に、自社内だけでなく、地域社会をも巻き込む組織を目指して、メンター制度を基盤にメンタリング風土の構築を図っていきたいと考えております。

Q7.当該企業様のPRなど

人々が働くビル、目的地へと続く道路、家族が集い生活する家。その全てが快適な暮らしを支えています。
人間が暮らしていくのにふさわしい潤い・豊かな環境の創出のため、平井建設は文化性・快適性・安全性を十分考慮した事業を推奨しています
また土木、建築、住宅事業を通じて地元地域環境への細やかな配慮を心掛け、人々に永く愛される街づくりを志向するとともに、万一の災害時にも迅速に対応するなど、きめ細やかな社内体制を構築し、お客様に提供できるよう心がけています
無限の可能性の中からたった一つの「価値」を生み出しお客様に満足していただくこと。
それが平井建設の目指すものです。